【MODO×建築モデリング】多角形ポリゴンの処理【コラム】

mihi
こんにちは、mihiです。
今日は多角形ポリゴンの処理についての簡単なコラムをお話しします。

建築モデリングでは、どうしても多角形ポリゴンを使用する機会が出てきます。
全てを四角形で処理する方もいらっしゃるかもしれませんが、
私の場合は積極的に多角形ポリゴンを使用して、作業の効率化を図っています。
特に多角形を使うことで楽になる事のひとつが、

マテリアル割り当て時のポリゴンの選択が容易

ということです。
外壁や内壁・床など、細かくポリゴンを割っていると、
ポリゴンの選択にもひと手間かかります。
反面、多角形だと1枚の選択で済むことが多いです。

ですが、多角形ポリゴンで気を付けるべき点を挙げていきます。

原則として、平面ポリゴンであること。

多角形ポリゴンを使用するうえで、
注意が必要なのは「平面ポリゴン」であることが絶対です。

三角形ポリゴンでは非平面ポリゴンになりようがありませんが、
四角形ポリゴン以上では、非平面ポリゴンができるリスクが上がります。
多角形となれば、なおさらです。

建築モデリングで多角形ポリゴンを使用する場面というのは、
多くは、床・壁・屋根や敷地のポリゴンになります。
床や壁は非平面になるリスクは少ないと思いますが、
屋根や敷地については、気が付かないうちに非平面となっているばあいがあるので、
注意が必要です。

特に高低差・法面のある敷地などでは、三角形ポリゴンを使い、
多角形ポリゴンは避けるのが良いでしょう。

1ポリゴンに対して、あまりにも頂点数の多い多角形ポリゴンはNG

例えば、1ポリゴンに対して1,000頂点などといった、
1ポリゴンを構成する頂点数が多すぎる多角形ポリゴンは避けたほうが良いです。

そのような場合は、適当に分割などしてなるべく、
1ポリゴン当たりの頂点数を減らすようにします。

例えば、下記の画像の様な場合。

1ポリゴンあたり「1440」頂点で構成された多角形ポリゴンです。
このポリゴンの中に「ドリル」ツールで「四角い穴」を空けたいとします。
すると・・・「ドリル」の処理に私の環境では「2分」ほどの時間がかかりました。
MODO」がフリーズしているんじゃないか?と不安になります・・・。

このように、1ポリゴンとはいえ大量の頂点によって構成された1ポリゴンはとても重いという事です。

上記の通り、ポリゴンを2分割してから「ドリル」で穴をあけた場合
処理時間はおおよそ「7秒」となりました。

最終的には上記の通りにエッジを整理しておくと、丁寧化だと思います。

穴あけの場合に多い良くない例

壁などに窓の開口をあけることが多い建築モデリングですが、
次のような穴の開け方をした多角形ポリゴは望ましくありません。

開口部に対してエッジが1本しか繋がっていない例です。
少しややこしい言い方をすれば、一筆書きできてしまう穴あき多角形ポリゴンは良くありません。

一筆書きできてしまう

こういうポリゴンは、「MODO」のみで完結する場合はあまり問題にならないのですが、
3dsMax」など、他のアプリへ持っていったときにポリゴンが描画されないなど、
問題の原因となることが多いようです。

じゃあどうするかっていうと、

上図のように、センターでポリゴンを割ると問題が起きません。

パンチングメタルをモデルで作成した場合の【最悪な例】

パンチングメタルの様な表現は、おおむね「ステンシルマップ」によるテクスチャで処理することが多いですが、
どうしても、寄りのカットで「厚み」が見えてくる場合、「ステンシルマップ」では表現の限界があります。
※所詮はペラ1枚のポリゴンなので・・・

そこで、モデルでパンチングメタルを作成するときの最悪な例が以下です。

厚みの表現はできていますが、上面と底面のポリゴンは1ポリゴンで、穴のいっぱい空いた多角形ポリゴンです。
見た目的にも、汚いですね・・・(笑)

一例として、上画像の様に穴の縦横を通るようにポリゴンを分割しておいてから、
ドリルによって穴をあけると、きれいなデータになります。


mihi
何かと多角形ポリゴンを扱う場面の多い「建築モデリング」ですが、
ちょっとした作法に気を付けることで、トラブルを防ぐことができます。
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■mihi■

愛猫家

フリーランスとして建築CGを制作しています。

「MODO」と「3dsMax」を使用した
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