【確定申告】フリーランスのデザイナーこそ絶対に青色申告で節税対策を!

■フリーランスのデザイナー■
青色申告って帳簿付けが難しそうだけど、節税効果は大きいって聞くし・・・。
何とか節税する方法はないかなぁ~?

そんな疑問にお答えしていきます。

本記事の内容

  • 青色申告は節税効果が大きい
  • 青色申告と白色申告の違い
  • 青色申告は帳簿付けが難しそう
  • 令和2年分からの税制改革

青色申告は節税効果が大きい

フリーランスのデザイナーは経費が少ない傾向が多いので、
なんとか経費を増やして所得を減らし、節税したいところです。
そこで「青色申告」の「複式簿記」を選んで確定申告をする事で、絶大な節税効果を発揮出ます。

節税効果が大きい理由

その①「青色申告特別控除」が受けられる。

「複式簿記」を選んで確定申告をするをする場合、55万円青色申告特別控除が受けられます。
言わば、経費を55万円上乗せできます。
では、「白色申告」と「青色申告」の場合での税額の目安についての違いを表で見てみましょう。

青色申告
(複式簿記)
申告方法 白色申告
¥3,000,000 収入金額 ¥3,000,000
¥500,000 経費・所得控除額 ¥500,000
¥480,000 基礎控除額 ¥480,000
¥550,000 青色申告特別控除額 ¥0
¥1,470,000 課税される所得金額 ¥2,020,000

¥73,500 差し引き所得税額 ¥104,500
¥164,800 住民税額 ¥219,800
¥193,246 国民健康保険料 ¥253,141
※令和3年に確定申告した場合の大阪市の場合の目安

所得税もさることながら、住民税・国民健康保険料にも大きく「青色申告特別控除」の効果が出ていますね。
「白色申告」と比較した場合、おおよそ¥145,000ほどの節税になっています。

その②「少額減価償却資産の特例」が使える。

例えば仕事用のパソコンを24万円で購入したとします。

「白色申告」の場合は1個の商品が「10万円以上」の場合、
「減価償却資産」として耐用年数に応じて複数年度に分けて経費計上しなくてはいけません。
パソコンの「耐用年数」は4年と定められていますので、24万円を4年に分けて6万円ずつ経費計上していく必要があります。

ですが、「青色申告」の場合は「少額減価償却資産の特例」が使えますので、
1つの商品が「30万円未満」に限り、一括して24万円を経費計上してしまうことができます。
結果、その年度の経費を増やすことができます。

しかし、この特例が使えるのは1年間に合計で300万円以下までです。
29万円の商品が10個=290万円までは10個の商品を「少額減価償却資産の特例」で経費計上しても構いませんが、
300万円を超える分については通常どおり減価償却をしなければなりません。

その③ 家族へ支払った給与を経費計上できる。

生計を共にしている家族に対して支払った給与を経費として計上できる、
「青色事業専従者給与」という制度を利用できます。

つまり、妻や15歳以上の子供に仕事を手伝ってもらって給与を支払えば、その給与を経費として計上できます。
ただし、家族が他の仕事を掛け持ちで自分の仕事を手伝ってもらうというパターンはダメです。
青色事業専従者」とあるように、専ら自分の仕事に専従している必要があります。

一般的に所得が100万円以下である場合、所得税・住民税ともに非課税となるので、
1か月8万円を給与として支払っているケースが多い様です。
そうすると、給与を受け取った家族は非課税です。
そしてこの場合「8万円×12か月=96万円」となり、96万円を経費として計上できます。

この制度を利用する場合、扶養控除は併用できないので注意が必要です。
ですが専従者給与を払ったほうが、明らかに節税効果があります。

青色申告と白色申告の違い

フリーランスのデザイナー(個人事業主)が、1年間の所得金額と納税額を税務署に申告を行う確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
一般的に「白色申告」は簡単で「青色申告」は難しい。といったイメージがありますが、
実際には大きな差はありません。
では、具体的にどんな違いかあるのでしょうか?

青色申告 申告方法 白色申告
あり 記帳の義務 あり
7年 帳簿の保存期間 7年
青色申告決算書 決算書の種類 収支内訳書
あり 税制上の優遇処置 なし
あり 税務署への承認手続 なし

以前から活動されているフリーランスの方なら、白色申告は「帳簿はつけなくてもいい」なんて思われているかもしれませんが、
2014年から白色申告でも帳簿付けは義務化されています。

上記の表を見ていただければわかると思うのですが、
白色申告のメリットはほとんど無いと言っても良いのではないでしょうか?
気を付けるべき点は、じゃあ来年の確定申告は青色申告にしよう!と思ってもそれはダメです。

例)現在「白色申告」の人が、今年度分(令和2年度分)を「青色申告」で確定申告することはできません。

事前に青色申告で確定申告をしようとする年度の3月15日までに、
管轄の税務署で「所得税の青色申告承認申請手続」を済ませておかなければなりません。
ですので、現在「白色申告」の人は令和3年度分から「青色申告」へ切り替えることができます。
今年のうちに「所得税の青色申告承認申請手続」を済ませておくことをオススメします。

青色申告は帳簿付けが難しそう

これはあまり心配ありません。
私たちの様なフリーランスのデザイナーは帳簿を付ける項目がそんなに多くないからです。
何故かと言うと、悲しいかな経費がそんなに多くないからです。
必要な経費を思い浮かべてみてください。

パッと思いつくものとしては、

・家賃
・電気代
・電話代
・PC本体を新規購入
・インターネット代
・ソフト代
・ストックサイトなどで素材を買った場合
・交通費
・事務用品

このくらいではないでしょうか?
この中で毎月発生する処理は、家賃・電気代・電話代・インターネット代・交通費くらいでしょう。
処理する項目が少ないので、帳簿付けは全然難しくありません。

さらに「帳簿付け」や「青色申告決算書」は市販の会計ソフトを使用すれば、
非常に簡単に自動作成してくれますのでとても便利です。

会計ソフトには、有料・無料のものがいくつもありますが、
私のオススメの会計ソフトは「やよいの青色申告」です。

「青色申告」には帳簿のつけ方を2種類から選択することができ、「簡易簿記」と「複式簿記」があります。
青色申告による節税効果の恩恵を最大に受けるには「複式簿記」を選択することが必須です。
「帳簿付けが難しそうなことは心配ない」と冒頭で言いましたが、「複式簿記」は少々複雑であることは確かです。
しかし、その点は会計ソフトが自動でやってくれるので、概念さえキチっと押さえておけば問題ないです。

私のオススメの会計ソフト「やよいの青色申告」では、「かんたん取引入力」などといった「複式簿記」初心者のためサポート機能も搭載されているので、
手順に沿って入力してくだけで、取引や仕訳を自動で入力、合計残高試算表や青色申告決算書まで自動で作成してくれます。


令和2年分からの税制改革

青色申告は節税効果が大きい」の表で解説している部分について、
あれ?っと思われた方もいるかもしれませんが、
令和2年分からは
・「青色申告特別控除」が65万円→55万円減額
・「基礎控除」が38万円→48万円増額
となっています。

トータルとしての控除額は変わっていないのですが、
e-Taxによる申告(電子申告)を行うことで、「青色申告特別控除」が65万円のまま受けることができます

ですので実質は10万円の控除アップとなります。
これは利用しない手はありません。

詳しくは、国税庁のホームページで確認してください。

「e-Tax」で電子申告するには、まず管轄の税務署へ「e-Taxの開始」の届出書の提出を行い、
利用者識別番号を取得する必要があります。

現在「e-Tax」による電子申告を行う方法としては、

・「マイナンバーカード」による申告
・「ID・パスワード方式」による申告

以上の2通りを選択できます。

マイナンバーカード」方式を利用する場合は、
マイナンバーカード」+対応した「カードリーダー」が必要です。

ID・パスワード方式」方式を利用する場合は、
マイナンバーカード」も「カードリーダー」も必要ありません。
ですが、「ID・パスワード方式」は暫定的処置なので、いずれは無くなるかもしれません。

国税庁では「マイナンバーカード」による電子申告を推奨しています。

また、マイナンバーカードは取得に時間がかかるようなので、
持っていない方は早めに取得をオススメします。

以上が「絶対に青色申告で節税対策する方法」でした。

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■mihi■

愛猫家

フリーランスとして建築CGを制作しています。

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