【MODO + 3dsMax】Forest Pack でシステム天井

mihi
こんにちは、mihiです。
不定期投稿で随分間が空いてしまいましたが、
今回はForest Packによるシステム天井のセットアップをご紹介します。

なぜForest Pack?

システム天井をプロシージャルに作成する場合、
iToo社のチュートリアルにもある通り「Rail Clone」を使う方法が簡単そうです。
確かに、システム天井のパネルの配置のルールが確立している場合は「Rail Clone」がよさそうですが、
実務の場合、大体イレギュラーが存在するので完全にルール通りとはいかない場合が多いです。

※このように、
パネル・パネル・照明・パネル・パネル・照明・パネル・・・・・
といったルール(パターン)だけというのは実務では少なく、
途中で空調付きのパネルが挟まったり、照明の間隔が飛んだりと、
イレギュラーがおこります。

そういったイレギュラーに対応する場合は、ひと手間かかりますが「Rail Clone」より「Forest Pack」のほうがオススメです。

下準備

「Forest Pack」は「3dsMax」用のスキャッタリングを行うためのプラグインで、
「MODO」でいうところの「リプリケータ」とよく似ています。

スキャッタリングを行うにあたり、ポリゴンの位置にアイテムを配置する機能がありますので、
そちらを使ってシステム天井を構築します。

天井パネル 4種類のバリエーション

システム天井のパネルのバリエーションとして、
以下の4種類のパネルを配置します。

A・・・ベースのパネル
B・・・照明付きパネル
C・・・照明+空調付きパネル
D・・・空調付きパネル
まずは「MODO」の「リプリケータ」を使用する感覚で、
天井パネルを配置するためのポイントソースとなるポリゴンを配置します。
「Forest Pack」では、3角ポリゴンの重心にアイテムが配置されますので、
3角ポリゴンを並べていきます。
システム天井のパネルのサイズは「600mm」が多いので、
「600mm」の3角ポリゴンを作成し並べます。
このとき、上記の4種類に対応するために、
それぞれのバリエーションに応じて、
メッシュを別々にしておきます。
あとはこのモデルを「FBX」で書き出して、「3dsMax」で設定をしていきます。

Forest Packのセッティング

「MODO」で作成したモデルを「3dsMax」に読み込んだところです。

配置する天井パネルを「MODO」で作成して「FBX」で読み込んだ場合は、
Xに回転が90度入ってしまい「Forest Pack」でうまく配置できないので、
「Xフォームをリセット」して、回転を消します。

Forest Packのセッティング

「Forest Pack」をアイコンモードで作成します。

続いて「モディファイヤパネル」から、配置する天井パネル4種類を「Forest Pack」へ追加します。
「Geometry」の項目から「Add multiple」を選択し、4種類のオブジェクトを選択して「Add」で追加します。

次に「Distribution」の項目で「Mode」を「Reference」へ変更します。

「Reference Object」の項目で「Select Object by Name」をクリックし、
「MODO」で作成した3角ポリゴンのアイテムを4種類選択します。

「4 Objects」となったことが確認できると思います。
さらに、

「Distribute Using」を「Mesh Faces」
「Randomize Position」を「オフに」

に変更します。

すると、上のように四角錐が並べば成功です。

「Forest Pack」は大量のオブジェクトを配置するための機能なので、
配置されたオブジェクトは簡略化してビューポートへ表示するようになっています。
配置されたオブジェクトの表示のされ方は「Display」の項目の「Viewport」で変更できます。

今回のサンプル程度の量であれば「Mesh」へ変更することで、
配置されるオブジェクトをそのまま表示させても大丈夫でしょう。

天井パネルの種類がランラムに並んでいるのがわかります。
ランダムでは困るので、きちんと対応した配置になるように設定していきます。

まず「Distribution」の項目で、
「Match Geom. by Name」を有効にします。

次に「Geometry」の項目で、それぞれのオブジェクトの名前を、
対応する3角ポリゴンのアイテムの名前に変更します。

今回の作例では、

System_Panel_A → Souce_A
System_Panel_B → Souce_B
System_Panel_C → Souce_C
System_Panel_D → Souce_D

と対応させたいので、
それぞれのオブジェクトの名前を変更します。

残りの3個も変更します。
すると以下のようにそれぞれ対応するオブジェクトが配置されているのがわかります。

最後に上面から見てみると、わずかに配置がずれてしまっていることがわかります。
(天井パネルが3角形の範囲と合ってないので部屋の壁に食い込んでいる)

これは「Forest Pack」が3角形の重心にオブジェクトを配置するためです。

そのため、100mmずれてしまいます。
今回の作例の場合はこのことを考慮して、
ソースとなっているオブジェクトを100mmずらすことで、
正しい位置に配置されることになります。

これで正確な位置へ配置できました。

3角形の重心に配置される特性を知っていれば、
前もって3角形の大きさを調整して配置すれば、
この最後のずらす処理も不要とないます。

二等辺三角形の重心は、
底辺の垂線の長さが1:2の割合になる位置なので、
底辺が600mmの三角形の場合、
垂線の長さが900mmになれば、
600mmの四角形のど真ん中と同じ位置に重心をもってこられます。

mihi
いかがでしょうか。
「Forest Pack」を使用したシステム天井のセットアップでした。
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■mihi■

愛猫家

フリーランスとして建築CGを制作しています。

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